私たちの秘密。~ダサ男とイケメン男子・おしゃれ女子とダサ子~
 そんなある日曜日。
 弟が、
「公園で遊びたい。」
 と言った。
 私は、
「今、煮込んでいるものが5分で終わるから、待って。」
 と言ったが、すぐに走って行ってしまった。
 
 マンションの上から見ると、他にもたくさん遊んでいる子がいた。
 大人もたくさんいた。少し安心していた。

 5分くらいしたところで、公園に行った。
 
 弟はイケメン男子と一緒にいた。
「あのモデルの『RYO』さんですか?」
「はい。」
「おにいちゃんが助けてくれたの。」
 弟が言った。

「どういうこと?ですか?」
「今、中年男性が声をかけようとしてたから、なんとなく嫌な気がして、俺が、弟さんに声かけました。
 そしたら、中年男性が逃げていきました。」

「しらないおじさんが『僕一緒に遊ばない?』って言ったから、『やだ』っていて逃げた。えらい。」

「そうだったんですね。ありがとうございます。」

「いえ、よかったです。一人にしないであげて欲しいです。」
「はい。もう二度としません。」
「しかし、朝倉さんにこんな可愛い弟さんがいたんですね。」
「え?」
「わかりませんか?」
 メガネを取り出し、髪をキッチリに分けた。
「杉山くん?」
「そうです。」
 
『杉山くんと『RYO』は同一人物?』
 
「えー。」
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