私たちの秘密。～ダサ男とイケメン男子・おしゃれ女子とダサ子～

「ところで、朝倉さんは、家では地味だね。意外。」
「自宅では適当なの。母親しかいなくて、居ない日は、家事全般とけいの世話。すべてやらなきゃいけないし。母の稼ぎだけで、服や化粧品は買えない。だから、学校や出かける時だけにしてる。
　自分で内職したお金で、何とか買ってる感じ。」
「そうなんだ。そんな見栄張らなくてもいいじゃん。」
「そう思う。」
「でも、どうしても、作ってしまう。中学時代に、それでいじめられたから。」
「そうだったんだ。ごめんね。辛いこと聞いて。」
　杉山くんは帰って行った。