何もない私でも
  死ぬまでに何者かになりたい。

どのくらいの人がそう思っているだろう。


少なくとも私はそんな漠然とした目標を掲げている。


そしてまだ雪残る春、看護学校に入学した。


本当はステージで眩しいほどのスポットライトの中、拍手喝采を浴びる側に立ちたかった。


だけれど、いかんせん応援してもらえるほどのルックスも経験も実力もない。仕方ない。


だからそんな私には、決められたレールに乗って一定期間の拘束期間中にやるべきことをやりこの職業に就く以外の道はない。


そう思いながらも看護師になれるまでは
自分は何でもないただの生物で、そうなれなければ


何者にもなれない。


そう思い日々を生きている。



かと言って、

その途中で違うレールに乗った人
その途中で足を休ませた人

そういう人たちが何者にもなれないとかそういうことじゃない。それぞれの人生を素晴らしく素敵なものと思う。

だが、私の考え方がコレなのだ。
だから、自己防衛のために生きているような私のこのお話に付き合って欲しい








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