犬系男子が可愛くてたまりません

漁師町の朝は早い

真由香はキッチンに顔をだした

「おはよう」

「起きたかね、亮介さんは?」

「まだ寝てる、あの人朝は弱いの、お母さんは二日酔い?」

「いや、大丈夫、楽しいお酒やったよ」

「そう、よかった」

「何かいい人すぎて……真由香が心配じゃ

お金持ちなんやろ?

身の丈っちゅうもんがあるやろ

智也くんの何がいかんの」

「智也がいかんてことやないよ

ただ兄妹みたいに育ってきたから幼なじみ以上になれないだけよ……

散歩してくる」

顔を合わせば智也のことばかり


海岸線を歩いていると智也が海を見ていた

「おはよ」

「おはよう、昨日はありがと」

「いや……

なぁ、出会って5ヶ月でそんなに早く親に会わすってどうなんだよ」

「付き合ってからも5ヶ月だよ」

「20歳でベンツってどれだけ金持ちだ」

「確かにね(笑)彼の家は会社経営してるの

後々は彼も後を継ぐわ

もう向こうの親にも会ったし、みんな優しい」

「イケメンでモテるだろうし真由香も泣かされるに決まってる」

「確かにモテるね、ファンクラブもあったりね」

「お前が傷つくのは嫌だ」

「それは2人で解決することだよ」

「抱かれて遊ぶだけ遊ばれて捨てられたりするんじゃないのか?」

「酷いなぁ、まだそんな関係じゃないし

大事にしてくれてるもん

想像しないでよ、キモイ」

「はあ?5ヶ月で抱かれてないって逆に心配だよ、セフレでもいるんじゃないか?」

「智也ってば酷いな、私はね教師になりたいんだ

だから赴任先がこっちにならない限りは帰ってこない

自営業を継いだ智也はちゃんと偉いと思うよ」

「仕方ないじゃん……大学行く頭もねえし」

「進む道が違っただけだよ…

これからの事はわからないけど今は私には亮介さんがいるから……

ごめんね、また休みが出来たら帰ってくるから」

真由香が去っていく
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