犬系男子が可愛くてたまりません

「知ってるの?」

「私、去年学祭に行ったの…修実も受けようか迷ってて、見学がてら」

「そういえば友美さんが修実大だったよね」

「そうそう…えっ、ちょっと待って、うちのお姉ちゃんこの人のファンて言ってたような気がするぅー」

携帯を取り出した

「うそー、真由香の彼氏なんて…」

話しながらも携帯の指は止まってなくて

「お姉さんは何回生なんだい?」

亮介が尋ねる

「4回生です、橋口友美(はしぐちともみ)って言います

ご存知ですか?」

「んー、1つ上か……ちょっとわからないかな」

話はするものの顔を上げない

加奈はLINEを送っていた

相手はもちろんお姉さん

“ お姉ちゃん!ミスター修実が真由香の彼氏”

“ 嘘〜、新しい彼女出来たかどうかって噂はあるのよ”

“ 今、真由香の家に来てる、ベンツ!”

“ 行く!時間かせいでおいて”

やっと加奈は携帯をしまった

「学祭の時、彼女いましたよね?

お姉ちゃんが言ってたような気がする」

「学祭……学祭の時はいなかったかな……」

「私も修実受けたんですけど、落ちちゃって今は県外に出てるんです」

「そうなんだ、もう僕達帰るんだ

残念だね、あまり時間がなくて…

真由香ちゃん2人で話してくる?

せっかく来てくれたし」

「真由香もう帰るの?」

「うん、明日朝からバイトあるし」

「何のバイトしてるの?」

「家庭教師だよ」

「教育学部だっけ?

お姉ちゃんは英文だから会わない?」

「まだ会ったことないかな

建物違うし、食堂も2つあってカフェもあるからね

亮介さんともサークル以外は会わないもんね」

「そうだね」

英文か……4回生……橋口さん……?

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