犬系男子が可愛くてたまりません

店のタッチパネルで頼むシステムで席は1つ1つカーテンがかかっていて個室みたいな店だった

「失礼します」

カーテンが開くと神崎くんが入ってきた

「えっ、穂乃香ちゃんに石森ちゃん?」

「あれ?神崎くんのバイトしてる焼肉屋ってこの店だったの?」

真由香は尋ねる

「そうだよ、びっくりしたなぁ(笑)玉子スープの方」

穂乃香が手を挙げる

「どうぞ」

ニコッと笑ってくれた

「あと肉も」

お盆に空いているお皿も回収してくれている

トントンと真由香が例の封筒を叩いて穂乃香に合図をする

「あー、あのね」

「はい?追加?」

「違う……今ね、真由香がさ、映画のペア無料券をくれたのよ……

行く?」

穂乃香は目も合わせずに封筒を差し出した

「えっ!」

「ほんとに今渡したとこだったのよ(笑)」

真由香が神崎のお盆を持って椅子に置いた

神崎は封筒から中身を取り出す

「すげぇ先行チケットじゃん」

嬉しそうだ

「マジか……あっ……」

顔が曇る

「バイトでも入ってるのかな?」

真由香が尋ねる

「……穂乃香ちゃん、俺とでいいの?」

「いいから見せたんじゃん

用事があるなら別の友達と行くし、1人でも行くから無理はしなくてもいいけどね」

目も合わさず話している穂乃香が可愛くて
真由香は可笑しくなってつい笑ってしまう

「真由香ー」

「ふふっ、ごめん」

「ちょっと待っててって言うか食べてて」

お盆を持ってカーテンから出た
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