犬系男子が可愛くてたまりません

「智也だ……もしもし?」

「真由香、寝てた?」

「ウトウトしてた、どうしたの?」

「おばちゃんがこけて、骨折した」

「お母さんが!?ど、どこで」

「今日イブで公民館でクリスマス会を毎年するじゃん

その後の世話人だけの打ち上げの後、帰りにこけたらしい」

「何やってんの、お母さんは……ハァ」

亮介が毛布を真由香にかけてあげる

「ありがとう」

「ん?」

「なんでもないよ

で、入院とかしてるの?」

「今救急病院に連れて行ってきたけど、明日もう少し詳しく検査するから今日は入院だって」

「智也が連れて行ってくれたの?」

「ああ、母ちゃんと一緒に帰ってて、母ちゃんから電話きてさっき行ってきた」

「ごめんね、ありがとう

明日お母さんに電話入れてみる」

「あー、取れるかな、両手骨折だからな」

「嘘!」

「まあ、明日俺も朝の漁から帰ったら行ってみるわ」

「ごめん……」

「じゃあな」

真由香は電話を切ると亮介に抱きついた

「離れたくないよ、亮介さん」

「どうした?お母さん」

「両手骨折だって」

「それは不便だな、1人だろ?」

「年末にはお父さんとお兄ちゃんが戻ってくる予定なんだけど……」

「1週間か」

亮介は携帯を触りだした

「あっ、父さん?今ね真由香ちゃんのお母さんが骨折したって連絡が入ったんだ

だから、うん、うん、じゃあそういう事で」

電話を切る

「真由、明日の始発で実家へ帰っておいで」

「え?」

「バイトは父さんがいいって、すぐ帰ってあげてだって」

「でも、真由、年末まで3回授業経験させてもらう予定だったのに」

授業の為に予習も、問題も色々考えていた

「真由はまだ1年だ、大丈夫だよ

真由のとこは僕が入る」
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