幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
晴れて入籍を果たして、夫婦となった私達。

同僚たちの祝福を受け、仕事の合間を縫い、引っ越しの準備に取り掛かった。

「お姉様…これは要らないの?」

「うん、舞にあげる」

「私も要りませんよ…じゃ捨てておきますね」
「捨てるなら、持って行くわ」

と私は舞がゴミ箱に捨てようとした自己啓発本を奪い取る。

「お姉様は先ほど見ていると全く引っ越しの準備捗っていませんよ」

「そう言われてみればそうね…」

私は引っ越しの準備をしながら、色んなモノに愛着が湧き、いざ捨てると思うと躊躇いのキモチが溢れた。
その度に手が止まってしまい、思うように準備が進まなかった。
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