幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
ルキ君と私は慌てて古谷さんの元に行った。

彼女は二階の女子トイレの前でガードマン二人に取り押さえられていた。

「有坂ルキ…彼の言う通り…彼は君のマネジャーさんなのか!?」

ガードマンたちは目を円くしてルキ君を見る。

「マネジャーの古谷の性別は女性です…ワケアリで俺が男装させているんです!!彼女は不審者ではありません」

「そうよ…彼女は女性です!!」

私とルキ君が必死に訴えた。

騒ぎを訊きつけた他の社員たちが弥次馬になって集まって来た。

スクープだと思い、動画を撮影し始める人達まで現れる。

「くそっ!!動画は撮らないでくれ!!」

ルキ君が慌てて叫び、動画を撮る人達を制した。

「・・・ルキ君!?」

ルキ君は青ざめる古谷さんの手を取り、その場から逃げ出した。

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