幼なじみマリアージュ～偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました～

ルキ君は私に古谷さんを任せて会議室を出て行った。

「ルキ…」

「…ルキ君がキチンと話を付けてくれると思いますよ。だから…泣かないで下さい。古谷さん」

私は古谷さんに自分のハンカチを差し出した。
「あ…そうだ・・・この紙袋の中身のプレゼント開けようかな？」

古谷さんの気を逸らすつもりで紙袋からプレゼントの包みを取り出す。

「ルキ君と二人で選んでくれたと訊きました」

「ペアのマグカップですよ…お二人の好み合うかどうかは…」

「大丈夫よ…私も祐斗も気に入ると思う」

私は会議用のテーブルの上で包みを開けた。

「可愛い♥」

北欧の人気ブランドの可愛らしい花柄のマグカップ。

私のは赤色、祐斗のは黒色の花柄。

「大丈夫…祐斗…黒がスキだから…」

「良かった気に入って貰えて、嬉しいです」