幼なじみマリアージュ～偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました～

「古谷さん…」

落ち込んでいる古谷さんを更に追い詰める社長の言動には私も怒りを抱いた。

「ゴメンなさい…結さん…貴方にも嫌な思いさせたわね」

「古谷さん…大丈夫？」

「大丈夫です…」

ルキ君は『ギャラクシー』の期待を一身に背負った売れっ子俳優。白石社長の実の息子だし、社長の期待は他の所属タレントよりも大きいだろう。

「潮時かもしれない…」

「えっ?古谷さん」
社長に追い詰められた古谷さんは良からぬコトを考え始めていた。

「もしかして…ルキのマネジャー辞めようと思ってます？」

「はい」
「それはダメよ…ルキ君は公私共に貴方の支えを必要としている。今…ここで貴方が辞めたら、ルキ君は…」


「結さん…」

「貴方はルキ君のそばにずっといた方がいいと思います」
私は古谷さんを説得した。