幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~


「お久しぶりです。沖津先輩」

彼女はマタニティタイプの制服を着ていた。
風の噂で妊娠したコトは訊いていたけど。
こんなにもお腹が大きくなっていたなんて…沖津先輩、ママになる喜びに満ちていて、表情は穏やかだった。
現役CAの時は坂上チーフ以上に手厳しい先輩で新人時代の私は何度も怒られた。
思わずマジマジと沖津先輩のお腹を見てしまった。
「えーと何ヵ月ですか?」

「あ…七ヵ月目に入るわ…」
このお腹が七ヵ月目のサイズか。
結婚してもCAとして暫くは仕事を続けていた沖津先輩。
CAの仕事を続けながら不妊治療をしていたが、予想以上にカラダに負担がかかり、両立に悩んでいた。
沖津先輩は不妊治療優先させる為、転属を申し出て今は本社の「商品サービス企画部」機内食の開発を手掛けていた。

< 113 / 196 >

この作品をシェア

pagetop