幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
俺は由香子に電話を掛けた。

彼女の携番は昔と変わっていなかった。俺達は会う約束を交わす。

「これで準備は整ったわね…」

今度は結がスマートフォンで誰かに電話を掛けた。

「あ…与奈…久しぶり…貴方がバイトしていた法律事務所の弁護士、紹介して欲しいの」

―――結先輩、何かあったんですか?

「うん…ちょっと…夫が…」

結は知り合いと話をした。

知り合いの弁護士を紹介とか、何だか凄いコトになっていった。

「良し、これでいいわね…」

「結、弁護士なんて…」

「これはれっきとした名誉棄損よ…祐斗…貴方はこのメールで父の信用を損ねた」

「そうかもしれないけど。さすがに弁護士はやりすぎじゃないか?」

「それぐらいしないと向こうだって事の重大さに気づかないわよ。祐斗は優しすぎよ。自分を捨てた女に情けかけてどうするの?」
昔からしっかり者で、俺よりも行動的だと思っていたが。
今も変わっていなかった。


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