幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
由香子と会う約束は交わしたが、設楽弁護士は俺に「彼女とは会わないで欲しい」と言った。
俺はその言葉に従い、由香子と会う場所には設楽弁護士を向かわせた。


敏腕弁護士で名高い彼はハイスピードで由香子と話を付けてくれた。
後日、設楽弁護士は俺達の部屋を訪ねて来た。

「お相手の女性・木村由香子さんは旦那様との不仲に自身の不妊治療が上手くいかず…幸せそうにしているお二人を見て…このような蛮行を行ったと言いました。私の姿を見て自分の犯した罪の深さを自覚し、お二人に謝罪したいと申し出ています。どうしますか?草壁さん」

「謝罪は結構とお伝えください」

「分かりました。訴訟の件は?」

「訴訟は致しません。由香子には二度とこのような事をしないように釘を刺しておいてください」

「慰謝料については?」
「慰謝料も請求しません…」


「分かりました。では、私の方が貴方方の意向を向こうにお伝えします」

「お願いします」

「これがこの件について…作成した報告書です」

俺は設楽弁護士から報告書の入った封筒を受け取った。

「その報告書を見せれば、お父様のお怒りも静まるわね」

「あぁ」

「そうだ・・・今度、与奈を交えてプライベートで会いませんか?設楽さん」

「そうですね…こうして会ったのも何かの御縁。俺から与奈には言っておきます」

「お願いしますね」




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