幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
私のリードCAとしての訓練は妊娠で中断してしまった。

「結、でかしたぞ」

「結…おめでとう」

東京から父と母、そして祐斗が槇村先生の連絡を受け見舞いに来た。

「草壁家と朝比奈家にとっては初孫だな」

「俺はまだパパになる実感ないですけど…」

祐斗はまだ半信半疑だけど、口許は嬉しそうに綻んでいた。

「結」

浮かない顔の私を母が複雑な表情で見る。

「後二、三日は入院が必要らしい…帰りは不便だが新幹線で帰らないとな」

「あの…結と少し…二人させて貰ってもいいですか?」

「あ…すまない…そうだな…」

父と母は祐斗の言葉を受け入れて、病室を出る。

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