幼なじみマリアージュ～偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました～

「そうやって奥さんを責めないで下さい。御主人」
「しかし…そんな事したら、槇村先生にも迷惑がかかったと思います。結に代わって謝ります」

俺は槇村先生に頭を下げた。
「いえ…奥さんもそのリードCAになる為に一生懸命だったと思います。機内でも他のCAさんよりも動いていました」

「槇村先生…」


「…奥さんだけではありませんよ。思わぬ妊娠に戸惑う女性は…」

「…槇村先生は結のような女性を診察したコトあるんですか？」

「はい…男性と同じように女性も働き始めた今…そう言う女性は増えていますよ。仕事の為に中絶を選択する女性も居ます。仕事に生きがいを感じている女性ほど、そう言った選択をします」
「そうなんですか」


「・・・でも、赤ちゃんを授かった…それは奇跡に近い出来事。俺は産むように説得しますけど…でも、最後に選択をするのは産む側の女性です。女性自身がそう決めたなら、それ以上は何も言えません。俺は産科医としての仕事をするだけです」