幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
「でも、草壁さんって俺の同期医師だったヒジリの親友に似ている」
「ヒジリ?」
「あ…大崎聖(オオサキセイ)」
「聖さんは俺の兄貴の親友でした」
「あ…やっぱりそうなんだ…兄弟だったのか…」
「聖さんの同期なんですか…」
「ヒジリも生きていたらいい医者になっていたと思うよ」
兄貴の親友・大崎聖。
『東亜医科大付属病院』救命救急センターの医師として勤務していた。
正義感が強くて医師の仕事に誇りを持っていた。
でも、聖さんは多くの人を救いたくて…中東の紛争地域へと『国境のない医師隊』の医師の一人として赴いた。
そして、ゲリラ兵に射殺され、命を失った。
聖さんには確か梨花さんと言う弁護士の婚約者が居たはず。
『聖さんの婚約者の梨花さんは?」
「梨花さん?ヒジリの告別式以来…会ってないな…彼女が何処で何をしているのか…俺には分からない。君のお兄さんなら知ってるんじゃない?」」
「兄貴?」
兄貴は聖さんが死んでからすぐに仕事で海外に出たし。
槇村先生と長話をしていると彼の院内PHSが鳴った。呼び出しを受けた槇村先生との話を終わった。
俺は結と話をしようと病室に向かう。