幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
日常的に航空機にCAとして乗務していた私には物足りない仕事かもしれないが。

こうして縁の下の力持ちとなる地上勤務も悪くなかった。


祐斗たちの操縦する航空機は無事に離陸して新千歳空港へと飛び立った。
私は従業員食堂でチキン南蛮セットを食べていた。
こうしてゆっくりと腰を据えて、社員食堂でランチを楽しめるのは地上勤務だからこそだ。


「お義姉さん」
「!?」

突然、誰かにお義姉さん呼ばわりされて咀嚼していたご飯を喉に詰めそうになった。

「こ、古村君!?」

「ここ、いいですか?」

「え、あ」

「今日は…」

「スタンバイです…」

「そう」

彼は貴重な男性CAとしてキャリアを積んでいた。

古村君は私の前のシートに腰を下ろす。
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