幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
「『ジャパンエアホース』の取締役の令嬢の結を嫁に貰ったんだ。経営者としてのノウハウを学ばないと」

「お父様に何か言われた?」

「結…これはもう決定事項だから…俺は育休後は本社勤務だ」

「祐斗・・・」

『急性妊娠脂肪肝』と言う稀な病状で生死を彷徨った私の姿を見て、祐斗は罪悪感を感じたんだ。

「・・・私は反対よ!!祐斗にはパイロットままで居て欲しい。凪斗にもパパはパイロットだって自慢したい」

「結」

「!?」

久しぶりに大声を上げた余波か、急にこめかみに鈍痛が走る。


「結、大丈夫か?」

「…失礼します。結さん、具合はどう?」

祐斗はタイミング良く来た槇村先生の手を引いて私のベットに誘導した。

「頭痛がするようで」

「頭痛?」

「大丈夫です…祐斗が私を怒らせるような事言うから…血圧が上がったのかも」

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