幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
沖縄までのフライト時間は二時間半弱。
低気圧の影響で上空には積雲が発生していると水瀬さんは離陸の際の飛行機の揺れを心配していたけど、上手く積雲を避けた形で離陸したので、揺れはなかった。

想定外に私と祐斗はフライトを共にした。
飛行して一時間が過ぎた。
吐息ついているとキャビンにコールが入って来た。
コクピットからのドリンクの催促だった。

「朝比奈さんに譲ります」

催促の相手は祐斗。私が居なきゃ、きっと争奪戦だと思うけど。
後輩たちは婚約者の私に気を遣った。

水瀬さんのようにマイボトルを持ち込めばいいのに…面倒臭い。

私は盛大な溜息を吐いて、彼のリクエスト通り…ミルクと砂糖多めのカフェオレを作り、コクピットに持って行った。



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