幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
「私…二回目はダメだって言ったのに…」

私は祐斗を恨めしそうに見つめた。

「・・・ダメと言われると余計にしたくなるのが男心だ…結」

彼は反省の色など見せず、開き直って私を抱き締めた。

「祐斗!?」

「何?」

「・・・暑苦しい…」

「俺が嬉しいけど…ずっとこのまま…結とくっついていたい・・・」

「ずっとくっついていたら…仕事も出来ないでしょ!?」

「結も早く甘いムードに慣れないと愛し合えないぞ…」

「・・・」

彼は抱擁を緩め、私を詰る。

「大体愛し合いたいと言ったのは結の方だぞ…俺だって恥ずかしいんだからな…」

「全然恥ずかしそうには見えないけど…」

「・・・そうか?」

「うん」

「凄く嬉しそうな感じ…」

「そりゃ嬉しいよ…触れたくても触れられなかった結に触れていられるんだ…」

彼は又ギュッと抱き締めて来た。

「祐斗ってお父様と同じで妻を溺愛する気配がするわね…」

「あ・・・俺の理想の夫婦は社長夫妻だから…結だってそうだろ?」

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