幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
フライトを無事に終えたけど、CAの仕事はまだ終わらない。
皆、これからオフィスに戻り、デブリーフィングを行う。時間にすれば十五分程度だけど。
これも、お客様の安全や快適な空の旅を楽しんで貰う為の大切な仕事。
セールス状況の報告やフライト内で起こったイレギュラーな事象などを振り返り、反省点や良かった点を話合い、次のフライトに繋げていく為の話合いが行われる。

皆が行ったのを狙い、私は祐斗を呼び止めた。

「あの・・・草壁さん」

「!?」

彼は足を止めた。

「先に行ってるぞ…草壁」

水瀬さんがそう言って、私達に気を利かせ、先に行った。

「何?」

「明日は休みだよね…」
「そうだけど…」

「相談したいコトがあるんだけどいい?」

「・・・結が俺に相談事なんて…珍しいな…」

辺りに誰も居なくなった途端、親し気に私の名前を呼び、笑みを浮かべる。

「いいよ…でも・・・三十分ほど…時間をくれないか?」

「分かってる。デブリでしょ?」

「あぁ~じゃいつもの…飲み屋で待ってろ…行くから・・・」

「分かった・・・」

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