幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
温泉で汗を流して、さっぱりした俺と水瀬先輩は大浴場の暖簾を潜って廊下に出た。

「!?宇佐美社長・・・」

「えっ?」

水瀬先輩は俺達に向かって歩いて来た二人組の若い男達を見て足を止めた。

「水瀬先輩?」

「水瀬・・・さん?」

相手の男性たちも足を止めて、俺達を驚いた表情で見つめた。

「水瀬先輩…彼らはどちらさんですか?」

「し、知らないのか??草壁」

「はい…」

「水瀬さん…お久しぶりです…」

眼鏡を掛けた男性の方が水瀬先輩に話し掛けて来た。

「貴方は柏原さん…お久しぶりです…」

「本日は当ホテルにお泊りですか…」

「まぁ―・・・」

もう片方の男性は仏頂面で黙り込みながら、水瀬先輩を見つめるだけ。

「社長も何か言ったらどうですか?」

「俺は別に…」

「・・・葵と莉緒は元気ですか?宇佐美社長」

「宇佐美社長?えっ!?じゃ貴方が『フロンティアカンパニー』の・・・」







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