幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
私達は宇佐美社長のテーブル席に移動した。

「そっか…君は朝比奈社長のご令嬢か…」

「宇佐美社長に顔を憶えて頂いてたなんて光栄です」

「何言ってんだ…俺は美人の顔は憶えてる質なんだ…」

「美人だなんて…」

宇佐美社長は噂通り、浮名を流したハイスペックなイケメン社長だった。

私は適当に愛想笑いで返したが。
隣に座る祐斗は険しい顔で宇佐美社長を見ていた。

「・・・水瀬さんの前では黙っていたのに…やけにお喋りですね…」

「酔ってるからな…」

「俺達に料理を差し入れて…ご用件は何でしょうか?宇佐美社長」

祐斗はけん制した口調で宇佐美社長に話し掛ける。

「ゆ、祐斗!?」

「草壁君だっけ?実に面白いな…」

「・・・俺は全然面白くないですけど…」


祐斗は真顔で返した。
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