幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
「恥ずかしいの?」

「当たり前でしょ…」

「結は本当にテレ屋だな…」

祐斗は愛しそうに私を見つめる。

「昔のクールな祐斗に戻りなさいよ…顔がニヤけ過ぎ…だらしないわよ…」

「人前ではクールにする…結の前では素顔で居させてくれ…いいだろ?」

「・・・馬鹿」

「馬鹿でいいよ…結…愛してる…」

祐斗は私の肩を抱き、そっと頬にチュッとリップ音を思いっきり立ててキスして来た。


「・・・ゴメンね…結…挙式まで我慢しようと思ったんだけど…どうしても・・・我慢出来なかった…」

「…いいわよ…別に…私だって…」

「私だって…何?結…」

「何でもない…」

私は顔を俯かせ、祐斗の顔をワザと見ないようにした。

「・・・もしかして結も我慢できなかったのか?」

「わ、私は…」

「・・・そっか…結も俺と同じだったのか・・・安心した」

「祐斗…私は…」

「あ…夕食の準備出来てるよ…結…食べよう…」

「今何時?」

「十九時半だけど…」

「えぇ~っ!?」

遮光カーテンで閉め切られていて、外の様子が全くわからなかった。

私はサイドテーブルに置いたスマートフォンを手に取り、自分の目で時間を確かめた。

「本当だ・・・」

私のお腹が急にグーと鳴った。

「早く食べよう…結」

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