幼なじみマリアージュ～偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました～

「お邪魔します」

「お邪魔せずにこのまま住めよ。結」

「それは、入籍してから考える」

「考えてくれ」

二人でリビングのローテーブルに婚姻届を広げて、マジマジと見つめる。

「こんな紙切れ一つで結婚が成立するんだな」

「そうね…結婚すれば…私朝比奈から草壁に姓が変わるのね…免許証やクレカ、銀行通帳の改姓もしないと」

「結婚後の仕事上の姓はどうする？」

「あ…希望がすれば、旧姓のままで業務続けられるけど…そこまではまだ考えてなかった」


「結の好きなようにしてくれたら、俺は何も言わない」


「祐斗はいいわね…何も変わらなくて…」

「何も変わらないワケじゃない…俺には結と言う家族が出来て、一家の大黒柱になる」

「そうね…」

「大黒柱として、家族を護る義務や責任は生じる。結婚すれば、男も女も全てが変る」

「そうだね…」

「じゃ書こうか」

私達は結婚の意味のヒシヒシ感じ、まずは祐斗はペンを握った。