社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
***
「実篤、さん……」
そんな実篤をくるみが潤んだ目で見上げてきて――。
オオカミに変装させたからだろうか?
いつもヘタレワンコな実篤が、やけに強気に攻めてくるのが落ち着かないくるみだ。
自分が望んだ状況のはずなのに、いざ実篤にこんな風にガンガン迫ってこられると、経験値の低いくるみはどうしたらいいか分からなくなる。
***
実篤はくるみの頬に触れた指先をほんの少し動かして、彼女の耳たぶにかすめるように触れて。
「〝くるみ〟は俺に食べられたいんじゃろう? 素直に言うこと聞いてくれんと、凄く食べ辛いんじゃけど?」
いつもは「ちゃん」付けで呼びかける名前を敢えて呼び捨てにして、スリスリと赤らんで熱を持ち始めた耳をくすぐったら、
「ふぁっ、…|実篤さっ、そこ、ダメぇっ……っ」
くるみがくすぐったそうに首をキュッとすくませて、小さく抗議の声を漏らした。
実篤はその瞬間を逃さず、くるみのセリフを言葉半ばで封じるように口付ける。
初めてのキスがいきなりディープなものだったからだろうか。
くるみは驚いたようにビクッと身体を撥ねさせた。
それをあやすみたいに口中を優しく舌先で撫でると、おずおずと彼の求めに応じるように舌を差し出してくれて。
そのぎこちなさがたまらなく愛しく感じられた実篤だ。
「実篤、さん……」
そんな実篤をくるみが潤んだ目で見上げてきて――。
オオカミに変装させたからだろうか?
いつもヘタレワンコな実篤が、やけに強気に攻めてくるのが落ち着かないくるみだ。
自分が望んだ状況のはずなのに、いざ実篤にこんな風にガンガン迫ってこられると、経験値の低いくるみはどうしたらいいか分からなくなる。
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実篤はくるみの頬に触れた指先をほんの少し動かして、彼女の耳たぶにかすめるように触れて。
「〝くるみ〟は俺に食べられたいんじゃろう? 素直に言うこと聞いてくれんと、凄く食べ辛いんじゃけど?」
いつもは「ちゃん」付けで呼びかける名前を敢えて呼び捨てにして、スリスリと赤らんで熱を持ち始めた耳をくすぐったら、
「ふぁっ、…|実篤さっ、そこ、ダメぇっ……っ」
くるみがくすぐったそうに首をキュッとすくませて、小さく抗議の声を漏らした。
実篤はその瞬間を逃さず、くるみのセリフを言葉半ばで封じるように口付ける。
初めてのキスがいきなりディープなものだったからだろうか。
くるみは驚いたようにビクッと身体を撥ねさせた。
それをあやすみたいに口中を優しく舌先で撫でると、おずおずと彼の求めに応じるように舌を差し出してくれて。
そのぎこちなさがたまらなく愛しく感じられた実篤だ。