社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
***
結局、「鬼塚くん」とやらが何者で、何故会いたくないのか聞けず終いになってしまった実篤だ。
というのも、それっきりくるみが口を閉ざしてしまって、それ以上聞けるような雰囲気ではなくなってしまったから。
くるみだって立派な成人女性だ。
二四年間も生きてくれば、何某かの柵があって、会いづらくなる人間の一人や二人、居たって何ら不思議ではない。
そう思った実篤は、くるみから話さないものを無理に聞き出すのはやめようとそれ以上追及しなかった。
それよりもせっかく二人で過ごせる貴重な夜なのだ。
話しやすい話題に切り替えて、楽しく盛り上がった方が絶対にいい。
***
「あー、俺、食い過ぎたかもしれん。腹パンパンじゃわぁ〜」
「さすがに山盛り二杯も食べたらそうなりますよ。ホンマ食いしん坊なんじゃけぇ」
アルコールが入って、ほんのり頬を上気させてクスクス笑うくるみに、「だって美味かったんじゃもん」と唇を尖らせたら「ホンマ、実篤さん、可愛い♡」と頬をツンツンされた。
結局、「鬼塚くん」とやらが何者で、何故会いたくないのか聞けず終いになってしまった実篤だ。
というのも、それっきりくるみが口を閉ざしてしまって、それ以上聞けるような雰囲気ではなくなってしまったから。
くるみだって立派な成人女性だ。
二四年間も生きてくれば、何某かの柵があって、会いづらくなる人間の一人や二人、居たって何ら不思議ではない。
そう思った実篤は、くるみから話さないものを無理に聞き出すのはやめようとそれ以上追及しなかった。
それよりもせっかく二人で過ごせる貴重な夜なのだ。
話しやすい話題に切り替えて、楽しく盛り上がった方が絶対にいい。
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「あー、俺、食い過ぎたかもしれん。腹パンパンじゃわぁ〜」
「さすがに山盛り二杯も食べたらそうなりますよ。ホンマ食いしん坊なんじゃけぇ」
アルコールが入って、ほんのり頬を上気させてクスクス笑うくるみに、「だって美味かったんじゃもん」と唇を尖らせたら「ホンマ、実篤さん、可愛い♡」と頬をツンツンされた。