社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
そこで、過日鏡花から同窓会に送って行って欲しいと言われた時の電話でのやりとりを思い出した実篤だ。
***
『可愛い妹のために一肌脱いでくれてもええじゃん⁉︎ どうせお兄ちゃん、仕事しかないんじゃろーけー、年末年始は暇じゃろ?』
「馬鹿! 俺じゃって彼女ぐらいおるわ! 正直お前送るくらいなら彼女んトコ行くし!」
売り言葉に買い言葉。
言わなくても良いのに彼女が居るとか豪語してしまった。
鏡花から電話があった時は、くるみも「同窓会、どうやって行くん?」と聞いても「友達と相談してから決めようと思うちょる。今日連絡あることになっちょるんよ」という返答だったのだ。
「その子がね、送ってくれる人にあてが有るって言いよったけん、多分うちもその人に送ってもらうことになるんじゃないかなって思うちょる」
言われて、実篤は即座に(その「あて」は男なん? 女なん?)と思ったのだ。(まぁ、結局は自分だったのだが……)
あの時はそんな事を言うんは嫉妬心が強すぎて嫌がられるかも知れんよなと思って。
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『可愛い妹のために一肌脱いでくれてもええじゃん⁉︎ どうせお兄ちゃん、仕事しかないんじゃろーけー、年末年始は暇じゃろ?』
「馬鹿! 俺じゃって彼女ぐらいおるわ! 正直お前送るくらいなら彼女んトコ行くし!」
売り言葉に買い言葉。
言わなくても良いのに彼女が居るとか豪語してしまった。
鏡花から電話があった時は、くるみも「同窓会、どうやって行くん?」と聞いても「友達と相談してから決めようと思うちょる。今日連絡あることになっちょるんよ」という返答だったのだ。
「その子がね、送ってくれる人にあてが有るって言いよったけん、多分うちもその人に送ってもらうことになるんじゃないかなって思うちょる」
言われて、実篤は即座に(その「あて」は男なん? 女なん?)と思ったのだ。(まぁ、結局は自分だったのだが……)
あの時はそんな事を言うんは嫉妬心が強すぎて嫌がられるかも知れんよなと思って。