社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
(しかも何で俺、ツインルームとか選んで二人分の宿泊料金払うちょるん⁉︎ 下心ありありじゃろ)
この際もう鏡花にはタクシー代をやって、とか思っていたりする時点でそうなのだから仕方がない。
(あ。ほら、あれよ。俺がインフルになったせいでクリスマスまともに出来んかったし? そ、その埋め合わせっちゅーことで)
いくら何でも急きょすぎるじゃろ!と自分で突っ込みつつ階数表示と睨めっこをしていたら、八階のところで一旦箱が停止して、ドアが開いた。
(あ、八階っちゅうたらくるみちゃん達の……)
ふとそんな事を思いながらも、無意識。『開』のボタンを押した実篤の目に。
「……くるみ、ちゃん?」
見慣れないスーツ姿の男に肩を抱かれて、くるみが乗り込んで来た。
実篤が、くるみの肩を抱いている男を一瞥すると、男はビクッとしてくるみから少し離れて。
「実篤さっ……」
くるみが実篤の姿を認めるなり泣きそうな顔をするから。
実篤は思わず男を押し退けるようにしてくるみを腕に抱き寄せた。
この際もう鏡花にはタクシー代をやって、とか思っていたりする時点でそうなのだから仕方がない。
(あ。ほら、あれよ。俺がインフルになったせいでクリスマスまともに出来んかったし? そ、その埋め合わせっちゅーことで)
いくら何でも急きょすぎるじゃろ!と自分で突っ込みつつ階数表示と睨めっこをしていたら、八階のところで一旦箱が停止して、ドアが開いた。
(あ、八階っちゅうたらくるみちゃん達の……)
ふとそんな事を思いながらも、無意識。『開』のボタンを押した実篤の目に。
「……くるみ、ちゃん?」
見慣れないスーツ姿の男に肩を抱かれて、くるみが乗り込んで来た。
実篤が、くるみの肩を抱いている男を一瞥すると、男はビクッとしてくるみから少し離れて。
「実篤さっ……」
くるみが実篤の姿を認めるなり泣きそうな顔をするから。
実篤は思わず男を押し退けるようにしてくるみを腕に抱き寄せた。