社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
***
「何にしても、よ!」
自分とくるみを横目に見つつ。
「アイツ、自信満々にいい男ぶりをアピールしてきちょったけどさぁ。言うちゃあ何じゃけど八雲兄の方が数倍良い男じゃん? そんじょそこらの男じゃみんな芋に見えるっちゅーの! 八雲兄で肥えた私の審美眼を舐めるなってね♪」
荒々しい吐息で言葉を続ける鏡花に、
(いや、待て鏡花! 何でそこで八雲なんよ! お前を助けたんは俺なん、忘れちょらんか⁉︎)
と思った実篤だったけれど、その言葉はグッと喉の奥に飲み込んだ。
それよりも伝えなくてはいけないことがある。
「なぁ鏡花。悪いんじゃけど今日はタクシーで帰ってくれん?」
財布から万札を取り出しながら何気ない風を装って言ったら、「まぁっ。この男は可愛い妹を放っぽって恋人と何する気かしらね? いやらしいっ!」とわざとらしく言われてしまった。
「きょ、鏡花ちゃんっ」
その言葉にくるみが真っ赤になるのを見て、「くるみちゃん。嫌じゃったら蹴っ飛ばしてもぶん殴ってもええんじゃけぇね? うちのお兄ちゃん、打たれ強いけん少々大丈夫よ」と鏡花がクスクス笑う。
「何にしても、よ!」
自分とくるみを横目に見つつ。
「アイツ、自信満々にいい男ぶりをアピールしてきちょったけどさぁ。言うちゃあ何じゃけど八雲兄の方が数倍良い男じゃん? そんじょそこらの男じゃみんな芋に見えるっちゅーの! 八雲兄で肥えた私の審美眼を舐めるなってね♪」
荒々しい吐息で言葉を続ける鏡花に、
(いや、待て鏡花! 何でそこで八雲なんよ! お前を助けたんは俺なん、忘れちょらんか⁉︎)
と思った実篤だったけれど、その言葉はグッと喉の奥に飲み込んだ。
それよりも伝えなくてはいけないことがある。
「なぁ鏡花。悪いんじゃけど今日はタクシーで帰ってくれん?」
財布から万札を取り出しながら何気ない風を装って言ったら、「まぁっ。この男は可愛い妹を放っぽって恋人と何する気かしらね? いやらしいっ!」とわざとらしく言われてしまった。
「きょ、鏡花ちゃんっ」
その言葉にくるみが真っ赤になるのを見て、「くるみちゃん。嫌じゃったら蹴っ飛ばしてもぶん殴ってもええんじゃけぇね? うちのお兄ちゃん、打たれ強いけん少々大丈夫よ」と鏡花がクスクス笑う。