社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
鏡花の無事を確認するまではと抑えていた気持ちが、彼女を無事に送り出した途端、歯止めがきかなくなってしまったのだ。
こんなこと、さすがに素面で聞ける気がしなかったから、バーに連れて行ってくれるという実篤の言葉に甘えてわざとアルコールの力を借りたのだけれど。
不思議と今日はいつもみたいに酔えなくて、イマイチ歯切れ良く切り込めない。
「――俺は……くるみちゃんさえイヤじゃなかったらずーっとずーっと一緒に居れたら幸せじゃのーって思うちょるよ?」
ややしてポツンと。
実篤がそう言って。
その言葉に、くるみはパァッと瞳を輝かせて彼の顔を見上げた。
なのに、そんなくるみに実篤は慌てたように言葉を付け足すのだ。
「じゃけどっ。あん時の婚約者云々はあくまでもあの場を切り抜けるために言うただけじゃけ。その……あんまし真に受けんでもらえると助かります……」
と。
実篤のその言葉に、くるみは一瞬でしゅんとしてしまう。
(あれはやっぱりその場しのぎの方便じゃったんじゃ……)
別に「嫌い」だと告げられた訳でも何でもないのに、くるみは気持ちがどんよりと沈んでいくのを感じずにはいられなくて。
こんなこと、さすがに素面で聞ける気がしなかったから、バーに連れて行ってくれるという実篤の言葉に甘えてわざとアルコールの力を借りたのだけれど。
不思議と今日はいつもみたいに酔えなくて、イマイチ歯切れ良く切り込めない。
「――俺は……くるみちゃんさえイヤじゃなかったらずーっとずーっと一緒に居れたら幸せじゃのーって思うちょるよ?」
ややしてポツンと。
実篤がそう言って。
その言葉に、くるみはパァッと瞳を輝かせて彼の顔を見上げた。
なのに、そんなくるみに実篤は慌てたように言葉を付け足すのだ。
「じゃけどっ。あん時の婚約者云々はあくまでもあの場を切り抜けるために言うただけじゃけ。その……あんまし真に受けんでもらえると助かります……」
と。
実篤のその言葉に、くるみは一瞬でしゅんとしてしまう。
(あれはやっぱりその場しのぎの方便じゃったんじゃ……)
別に「嫌い」だと告げられた訳でも何でもないのに、くるみは気持ちがどんよりと沈んでいくのを感じずにはいられなくて。