社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
「えっ、ええ、んですっ! あのっ、うち、ちゃんと……分かっちょりますけぇ……!」
くるみは実篤の言葉を聞くのが怖くて、彼の言葉を慌てて遮ると、実篤の首に手を伸ばした。
そうしてそのままグイッと彼を引き寄せて、自身も背伸びをして辿々しいキスをする。
「……っ! くるみ、ちゃんっ⁉︎」
唇を離すと同時、実篤が驚いたように目を白黒させてくるみの名前を呼んできたけれど、お構いなし。
「実篤さんも分かっちょったでしょう? うち、さっき実篤さんが来てくれんかったらきっと……鬼塚くんにいいように弄ばれちょりました。付き合うちょった時、彼に迫られたん、突き飛ばして逃げたことがあるけぇ……そのリベンジがしたかったらしいです」
理由はどうあれ、あの時くるみは実篤を裏切ろうとしていたのだ。
きっと実篤だってそれが分からなかったわけじゃないと思う。
そんな自分が、その日のうちに実篤から「本当の婚約者」として認められたいだなんて、虫が良すぎる話だったのだ。
「それでも信じて? うちが自分からキスしたい思うんも、抱いて欲しいって思うんも……実篤さんだけなん……」
くるみは実篤の言葉を聞くのが怖くて、彼の言葉を慌てて遮ると、実篤の首に手を伸ばした。
そうしてそのままグイッと彼を引き寄せて、自身も背伸びをして辿々しいキスをする。
「……っ! くるみ、ちゃんっ⁉︎」
唇を離すと同時、実篤が驚いたように目を白黒させてくるみの名前を呼んできたけれど、お構いなし。
「実篤さんも分かっちょったでしょう? うち、さっき実篤さんが来てくれんかったらきっと……鬼塚くんにいいように弄ばれちょりました。付き合うちょった時、彼に迫られたん、突き飛ばして逃げたことがあるけぇ……そのリベンジがしたかったらしいです」
理由はどうあれ、あの時くるみは実篤を裏切ろうとしていたのだ。
きっと実篤だってそれが分からなかったわけじゃないと思う。
そんな自分が、その日のうちに実篤から「本当の婚約者」として認められたいだなんて、虫が良すぎる話だったのだ。
「それでも信じて? うちが自分からキスしたい思うんも、抱いて欲しいって思うんも……実篤さんだけなん……」