社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
「俺、〝くるみちゃん〟のこと、凄く好きじゃわ」
話してみて分かったのだが、今31歳の実篤に対して、くるみはまだ24歳で。
恐らく、「末の妹と同い年じゃったか」と言う思いが働いたんだろう。
ついくるみの無意識につられるみたいに、呼び名すら「木下さん」から「くるみちゃん」に飛躍してしまって。
それだけならまだしも、よりによって好きだという本心までもツルリと口に出してしまった実篤は、当然のようにくるみに「えっ?」と驚かれた。
そうして、情けないことにそんなくるみの反応を受けて初めて、実篤自身も己の失言に気がついて「えっ!?」と瞳を開くというグダグタぶり。
「……あっ。ちょっ、待っ――。えっと……ひょっとして俺っ。いま何か滅茶苦茶余計なこと言ったり、した……?」
思わず顔半分を覆い隠すように片手を顔に当ててバツ悪く言い訳めいたことを言ったら、ほんの束の間沈黙した後、くるみがクスクスと笑い出した。
「今の、余計なことじゃったんですか?」
言って、実篤の顔を下からヒョコッと覗き込んできたくるみに、実篤はタジタジだ。
話してみて分かったのだが、今31歳の実篤に対して、くるみはまだ24歳で。
恐らく、「末の妹と同い年じゃったか」と言う思いが働いたんだろう。
ついくるみの無意識につられるみたいに、呼び名すら「木下さん」から「くるみちゃん」に飛躍してしまって。
それだけならまだしも、よりによって好きだという本心までもツルリと口に出してしまった実篤は、当然のようにくるみに「えっ?」と驚かれた。
そうして、情けないことにそんなくるみの反応を受けて初めて、実篤自身も己の失言に気がついて「えっ!?」と瞳を開くというグダグタぶり。
「……あっ。ちょっ、待っ――。えっと……ひょっとして俺っ。いま何か滅茶苦茶余計なこと言ったり、した……?」
思わず顔半分を覆い隠すように片手を顔に当ててバツ悪く言い訳めいたことを言ったら、ほんの束の間沈黙した後、くるみがクスクスと笑い出した。
「今の、余計なことじゃったんですか?」
言って、実篤の顔を下からヒョコッと覗き込んできたくるみに、実篤はタジタジだ。