恋と旧懐~兎な彼と1人の女の子~
内側の女の子。
なんなの
もう,8月が終わる。
俺は暑い風が去っていくことに一種の喜びを感じて,窓の外を眺めた。
2ヶ月前か……
俺はそっと目を閉じる。
まだ,そんな。
あの日,俺は知らない女子に呼び出されて,告白された。
まぁ,普通に断ったけど。
ただ,それで終わりではなくて。
彼女はふるふると揺れる瞳を持った顔をすっとあげて,やけに芯のある声で,これからなんて言葉を使った。
『話し掛けても,いいですか?』
珍しくて,変な女子だと思った。
さっさと諦めるわけでも,あとから悪口を言い回るわけでも,すがり付いてくるわけでもない。
ただ,斬新だった。
それが狙いでもどうでもよかった。
『……好きにしたら』
俺は興味からか,はたまた面倒だったからか,そう一言だけ返した。
他の感情もあったのかもしれないけど。
まさか,毎日のように顔を合わせることになるなんて思いもしなかったから。
今日もきっと来る。
朝,廊下を歩いているのを見たから。
俺は閉じた瞳をすっと開いた。
俺は暑い風が去っていくことに一種の喜びを感じて,窓の外を眺めた。
2ヶ月前か……
俺はそっと目を閉じる。
まだ,そんな。
あの日,俺は知らない女子に呼び出されて,告白された。
まぁ,普通に断ったけど。
ただ,それで終わりではなくて。
彼女はふるふると揺れる瞳を持った顔をすっとあげて,やけに芯のある声で,これからなんて言葉を使った。
『話し掛けても,いいですか?』
珍しくて,変な女子だと思った。
さっさと諦めるわけでも,あとから悪口を言い回るわけでも,すがり付いてくるわけでもない。
ただ,斬新だった。
それが狙いでもどうでもよかった。
『……好きにしたら』
俺は興味からか,はたまた面倒だったからか,そう一言だけ返した。
他の感情もあったのかもしれないけど。
まさか,毎日のように顔を合わせることになるなんて思いもしなかったから。
今日もきっと来る。
朝,廊下を歩いているのを見たから。
俺は閉じた瞳をすっと開いた。
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