恋と旧懐~兎な彼と1人の女の子~

誰なの

いつにも増して,うるさい弘。

頭についているもののせいだ。

それをそういうものだと思ってみれば,ちゃんと眠気も追ってくる。

そんな,昼。



「あ,愛深。ははっやっぱりな」



その言葉に,俺はパチリと目を開けた。
      
愉快そうな弘の声が,やっぱりどこか癪に感じる。
                  
             
                      
「弘,うるさい」  



散々あしらっていたにも関わらず,俺は小さく声を上げた。

ますますニヤケ顔を深める弘は

    
               
「あ? いいじゃん。唯兎がさ,いつもは百均の黒いの使ってんのに,今日はなんか可愛いピンつけてんだよ。しかも星だし」
            
              
              
的を愛深からそらしはしない。
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