生存率0%
80%
「これ……輝か…?」
しばらくして、琢真がポツリと言った。
誰も返事はしなかったが、全員が輝の肉だと理解していた。
下から聞こえた叫び声は、確かに輝の声だった。
「一体、下で何があったんだ?」
また、琢真が呟くように言った。
すると、エレベーターから少し離れた場所から、震える声が聞こえた。
「…ぅう、ウィルス。」
「ウィルス?」
琢真が男の言葉を反芻すると、首を縦に振って、さらに続けた。
「…し、しし…下の階、う、うぃ…ウィルス。」
「下の階にウィルスが…?」
またもや琢真が、男の言葉を繰り返すと、男もブンブンと首を縦に振った。
何者かの故意による事件なのか、それとも事故なのか…
とにかく、事態は予想以上に危険なようだ。