生存率0%
真紀は立ち止まり、後ろを向いた。
そして、エレベーターの前まで走って行き、また足を止めた。
「琢真!血が…!」
「そんなの気にするな!早く乗り込め!」
真紀は一瞬、ためらったが、意を決し、エレベーターの中に足を踏み入れた。
肉の塊に足を乗せると、『グチョリ』と音をたてた。
奥へ進む度に、『グヂョ、ベヂョ』という音が聞こえて、吐き気が込み上げてくる。
真紀の足に着いた血は、意外にもまだ温かみがあり、気持ち悪さを一層、際立たせた。
美咲も、今にも吐きそうな青白い顔で、口元に手を押さえて、真紀の後に続いた。