生存率0%


真紀は何も言わずに、俯いたまま、美咲から離れた。

琢真が、エレベーターの扉に挟まらないように、美咲を退かそうと、近付いた時、あることに気づいた。



「…?なぁ、真紀?輝の死体から、焦げたような臭いしたよな?」


「…へ?あ…、うん。」


「これ見てみろよ。」


「…?」



真紀は美咲に近付き、琢真の指差す所を見た。



「…!なに?これ…?」



琢真の指し示していた、美咲の体のパックリ割れた箇所には、焼け焦げたような跡があった。

その跡は、まるで、テレビ番組の科学実験に出てくるような、レーザーで焼いたようだった。



「もしかして、敵の人間がいるのかも…」



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