生存率0%
「ねぇ!…琢真?」
琢真は、俯いていた顔を上げ、今度はしっかりと真紀の目を見て言った。
「真紀。俺は、自分の命より、お前の命の方が大事なんだ。わかってくれ…」
「な、なに言ってるの!?まさか…琢真…、死ぬつもりじゃないよね…?ねぇ!?」
「ここで1人が死ねば、もう1人は無事に1階まで行ける。」
「嫌だよ!2人で助かろうよ!」
「1階まで行ったら、外に出て、誰かに助けを求めるんだ。そして、ここで起こった事を全部話す。…できるよな?」
「できない!琢真も一緒じゃなきゃ!」
「俺がエレベーターから出たら、すぐに扉を閉めるんだ。わかったな?」
「わかんない…。わかんないよ!」