生存率0%
エレベーターの扉が開いた。
人っ子一人いないフロアは、恐いぐらい静まり返り、不気味だった。
琢真は恐る恐るエレベーターから顔を覗かせた。
その時、真紀が小さく、
「琢真…!」
と、呼びかけたが、琢真は返事をしなかった。
人の気配はない。
用心深くエレベーターから、一歩、踏み出した。
すると、商品棚の影から黒い筒のような物が表れた。
筒の先は、琢真たちの方に向けられている。
琢真は直感で【やばい】と感じた。
琢真の頭の中で、輝の焦げた死体と、美咲のすっぽりとえぐり取られた内臓が浮かんだ。
おそらくこの黒い筒は、レーザーだ。
そうだとすれば、2人の死体のつじつまが合う。