生存率0%
20%
エレベーターの中には、当然、真紀だけしか乗っておらず、乗り込んだ時と比べ、やけに広く感じた。
「琢真…」
そうポツリと呟いた真紀は、意外にも、涙を流してはいなかった。
無表情だった。
しかし、決して、目の前で人が死んでいくのに、慣れたわけではない。
【ウィーン…】
相変わらず機械的な音が聞こえる。
真紀は考えた。
《美咲も琢真も、みんな、みんな、死んでしまった。遂に1人ぼっちになってしまった。次は確実に、あたしの番だ。》
真紀は、階数表示をチラリと見た。
そして、目線を扉に戻し、再び考えた。