生存率0%
真紀と琢真は、この6階に誰かいないかと、注意深く周りを見ながら、歩いていた。
すると、微かに物音が聞こえた。
「…今の聞こえたか?」
「うん。誰かいるのかな…?」
「さぁな…。真紀は、ここにいろ。」
琢真は物音がした方に、ゆっくりと、慎重に近づいて行った。
---………。
沈黙が耳に痛い。
緊張感で胸が押し潰されそうだ。
しばらく経った後、琢真が声を掛けてきた。
「おい。こっち来てみろよ。」
真紀は急いで琢真の方へと走った。
琢真のすぐ傍に、うずくまっている何かがあった。
「…あっ!」
それは、男の人だった。
真紀は、ホッと胸を撫で下ろし、琢真にきいた。
「この人は?」
「さぁ?わからない。何も話してくれないんだ…」