300字の恋愛ものがたり
第1話~第10話
第1話:突然
「ん……っ」
突然の行動に、反射的に固まった。
──なんで?
頭の中に言葉がぐるぐると回る。
なぜ、キスされているのか。
相手は同僚で同期、営業成績で相争う間柄。
ここは社内、備品倉庫。人気が無いとはいえ、いつ誰が入ってくるかわからない。
『企画の子に告白されたんだって?』
『誰に、そのこと』
『すごい噂よ。よかったじゃない、あんな美人に好かれて』
そんな話を、からかい混じりにしていたら。壁に押し付けられて。
「──は、っ」
さんざん口内をねぶられた後、やっと唇が離れる。
ああ、この顔だ。彼がこんな顔をするから私は。
……気持ちに、気づいてしまった。
私を置き去りにして、彼は去る。
壁を背に、へたりこむことしかできなかった。
突然の行動に、反射的に固まった。
──なんで?
頭の中に言葉がぐるぐると回る。
なぜ、キスされているのか。
相手は同僚で同期、営業成績で相争う間柄。
ここは社内、備品倉庫。人気が無いとはいえ、いつ誰が入ってくるかわからない。
『企画の子に告白されたんだって?』
『誰に、そのこと』
『すごい噂よ。よかったじゃない、あんな美人に好かれて』
そんな話を、からかい混じりにしていたら。壁に押し付けられて。
「──は、っ」
さんざん口内をねぶられた後、やっと唇が離れる。
ああ、この顔だ。彼がこんな顔をするから私は。
……気持ちに、気づいてしまった。
私を置き去りにして、彼は去る。
壁を背に、へたりこむことしかできなかった。