至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

京様の顔がわずかに歪む。

聞こえなかったのかな……?

それとも意味が伝わらなかったのかな?



「前にも食堂で言ったかもしれないんですけど、皇城学園のSクラス以上の人に見初められたいんです」

「………」

「浅はかで汚い考えなのは承知で……しかも、わたしなんかが相手にさせるわけないってのも承知で……っ。でも、どうしても……」



京様が押し黙ってしまったせいで、最後は語尾も弱々しくなる。

じいっと見つめられると、背中に冷たい汗が伝った。


呆れてものも言えないって感じかな。


まあダメ元だったし、叶えてもらえるとも思ってないし……──。



「Sクラス以上の男は、女に対して大概目が肥えてる」

「え……」

「SクラスとAクラスが結ばれるのはそこまで珍しいことじゃない……が。過去にAクラスで選ばれてきた女は、学力も教養も兼ね備えた美人ばかり」
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