至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
ああ……。
京様が言いたいこと、嫌でもわかる。
つまり学力も底辺でろくに教養もなく、全く美人じゃないわたしは、はじめから土俵にも立てない……ってこと……。
ぐさって胸を刺された気分。
わたしがお母さんに認めてもらえる日は一生こないって、改めて実感させられてしまう。
「でもねすばる、」
目の奥が熱くなったタイミングで、心なしか優しい響きで名前を呼ばれた。
「例外もちゃんとある。要領を得ればすばるでも、案外カンタンに落とせるよ」
「……ほんとうですか……?」
「うん、本当。学力や教養はあくまでステータスにすぎない。男は結局、本能で甘い女を求める」
「あまい、おんな?」
とは……?
首を傾げて待って続きを待つ。
京様は焦らすように、わたしの目を見つめてくる。
今日はレンズ越しじゃない。
深い深い漆黒。
周りのすべてを呑むような静けさが、怖いけど、こんな状況の時ですらやっぱり美しいと思ってしまう。