至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

「……ああ、そういえば僕も食券持ってたなあ。宮名さん、どうぞ〜」



スッ……と、テーブルに置かれた四角いカード。


見てみれば。

『皇城学園食堂 大トロ丼(大盛り) 引換券』

その文字に、目玉が飛び出そうになる。



「こんな高級なものを……? う、受け取れません」

「受け取れませんは、承れません」


「でもわたし、飛鳥井くんにお返しできるものもなにもなくて」

「そんなの要らない。僕があげたいだけだよ? あと、どうせ大盛りなんて僕は食べきれないし」


かあっと熱くなる。


男の子である飛鳥井くんが食べ切れない量の大トロ丼。

わたしはぺろりと食べるって思われてるんだ……!


いや実際食べられるけど。

嬉しいけど……っ。

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