至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
「あんな優しい態度取られたら、Aクラスの子は、“いける”んじゃないかって勘違いするよね」
「最初はね。でも、あくまでみんなのもの。飛鳥井くんに告白した子は全員惨敗してるっぽい。AクラスだけじゃなくてSクラス、SSクラスの女子にすら靡かないの。強くない?」
「つ、つよすぎる」
知らなかった……。
1年生の頃、一瞬でも「飛鳥井くんが運命の相手かもしれない」と本気で思ったことがあるなんて、口が裂けても言えない!!
恋だった、わけじゃない。
とにかくお金持ちの人に見染められなくちゃ、って。
当初はそのことで頭がいっぱいだったせいで、入学して1番初めに声をかけてくれたSSクラスの飛鳥井くんのことが、救いの王子様に見えちゃったんだよね……。
「……ん? あれ、でもそういえば」
ふと、真凛ちゃんが思い出したように顔をあげる。
「飛鳥井くんはたしかにファンサマシーンだけどさ?」
「うん」
「彼が自分から話しかけるのって、すばるちゃんにだけ、じゃない?」