至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

「それにさ、宮名さん、」



突然、飛鳥井くんの声のトーンが落ちた。



「京からのは受け取って、僕のは受け取ってくれないなんて……不公平じゃない?」


わたしの耳元で、小さく囁かれた言葉に。


──ドクリ。

冷たい音を、鳴らした……心臓。



聞き間違い……。

ううん。


スズキでもカナメでもなく。

たしかにカナドメ、って言った。


なんで?
どうして……知ってるの?


京様のことを……。


鈴木要くんの正体が京様だって……。


ドッドッドッ!

って、おかしいくらいの早鐘が響く。
< 130 / 309 >

この作品をシェア

pagetop