至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
奥の部屋にいるんじゃなかったの……?
それとも、飛鳥井くんに正体がバレたことを知って。
わたしに制裁を加えるために待ってたとか……。
嫌な考えが次々と浮かぶ中
「すばる、おかえり」
そんな予感とは正反対の、優しい声と笑顔に迎えられて。
不覚にも零れたのは──────涙。
ぽたりと落っこちたそれは、フローリングに小さなシミをつくった。
……“おかえり”。
この言葉を聞いたのは何年ぶりだろう。
「………すばる?」